中学受験歴史切断面

■ 権力切断面

― 誰が政治の実権を持ち、どの政治形態で動いたかを見る ―

実権=実際に政策決定を動かした中心/権威=正統性の源泉(人を従わせる理由)/挑戦=体制を揺らした反乱・内戦の主役

時代 権力者 政治の種類 権力の正当性 詳細
弥生 卑弥呼ひみこ 部族連合的な支配 宗教的権威 多くのクニを、宗教の力でまとめる。
国の制度はまだ整っていない。
▶ 転換:連合支配から国家の中心へ
古墳 大王おおきみ 豪族連合の政治 血統・軍事的優位 ヤマト政権の中心として、豪族をまとめて従える。
後の天皇につながる支配の形ができる。
▶ 転換:仏教受容をめぐる豪族対立 → 蘇我氏が優位に
飛鳥(前) 蘇我馬子そがのうまこ 豪族の実力政治(朝廷の主導) 豪族の実力 推古天皇の時代に、朝廷の政治を実務で動かす。
キーワード:仏教保護飛鳥文化
飛鳥(前) 推古天皇すいこてんのう 朝廷(天皇)は権威の中心 👑天皇の血統 朝廷の中心として、👑天皇の権威を示す。
政治の実務は、🪭摂政や有力豪族が進める。
聖徳太子しょうとくたいし(🪭摂政) 天皇を補佐する政治 🪭摂政の地位 冠位十二階十七条の憲法で、豪族の行動を整える。
天皇を中心にした国の形を整える。
飛鳥(後) 蘇我蝦夷そがのえみし蘇我入鹿そがのいるか 豪族の実力政治(専横) 豪族の実力 朝廷の中で力を強め、政治を思い通りに進める。
乙巳の変で倒れる。
▶ 転換:中央集権(律令)へ
飛鳥(後) 中大兄皇子なかのおおえのおうじ天智天皇てんじてんのう 中央集権化を進める政治 👑天皇の血統+有力豪族の支持 政治改革を進め、天皇中心の国づくりを強める。
その後、壬申の乱につながる対立が強まる。
中臣鎌足なかとみのかまたり藤原鎌足ふじわらのかまたり 改革を支える政治 有力豪族の支持 中大兄皇子と協力して改革を進める。
朝廷の仕事を担い、藤原氏のはじまりをつくる。
飛鳥(後) 天武天皇てんむてんのう大海人皇子おおあまのおうじ 律令国家の基盤づくり 👑天皇の血統+内戦勝利(壬申の乱) 壬申の乱に勝ち、皇位を固める。
中央集権の仕組みを進め、律令国家の形を整える。
飛鳥(後) 持統天皇じとうてんのう 律令体制の整備 👑天皇の血統 律令国家の制度を進める。
藤原京をつくり、都で国を運営する形を整える。
奈良 藤原不比等ふじわらのふひと 律令政治の中枢 官職・家格 律令政治の中心で政治を進める。
藤原氏の力が強まり、後の摂関政治につながる。
奈良 聖武天皇しょうむてんのう 律令政治+国家仏教 👑天皇の血統+仏教 仏教の力で国をまとめる。
国家仏教が進み、奈良の政治体制が整う。
平安(前) 桓武天皇かんむてんのう 律令政治の立て直し 👑天皇の血統 平安京に都を移す(平安遷都)
律令政治を立て直し、国のしくみを整える。
平将門たいらのまさかど藤原純友ふじわらのすみとも 反乱(承平じょうへい天慶てんぎょうの乱) 武力(地方の実力) 地方で大きな反乱が起き、律令国家の力が弱まる。
このころから、地方の治安に武士が必要になっていく。
▶ 転換:外戚が政権を動かす(摂関政治)
平安 藤原道長ふじわらのみちなが 摂関政治 🪭摂政・🏵️関白の地位 🪭摂政・🏵️関白として政治を動かす。
外戚として実権を握り、「この世をば」で有名になる。
平安 藤原頼通ふじわらのよりみち 摂関政治(継続・安定) 🪭摂政・🏵️関白の地位 道長のあとを継いで、摂関政治が長く続く。
平等院鳳凰堂が建てられ、貴族の文化が花開く。
▶ 転換:上皇が政治を動かす(院政)
平安 白河上皇しらかわじょうこう 院政 🌙上皇の権威 退位した上皇が政治を動かす(院政)。
天皇ではなく、上皇のもとで政治が進む形が広がる。
平安 後白河法皇ごしらかわほうおう 院政(政治介入の強化) 🌙上皇(法皇)の権威 院政を続け、武士が強くなる時代にも朝廷の中心にいる。
朝廷と武士の間で政治が動く時代の中心にいる。
崇徳上皇すとくじょうこう 内乱(保元ほうげんの乱のチャレンジャー) 🌙上皇の権威 保元ほうげんの乱で敗れ、院政がゆらぐ。
上皇どうしや武士が争うきっかけとなる。
▶ 転換:保元・平治 → 平氏台頭 → 武士の政治へ
平安末期 平清盛たいらのきよもり 平氏政権(武士が朝廷で実権) 武力+外戚関係+朝廷の官位(🏛️太政大臣だじょうだいじん 武士として初めて🏛️太政大臣だじょうだいじんになる。
官位も使って政治を動かし、日宋貿易で栄える。
一方で不満がたまり、のちの争いにつながる。
▶ 転換:源平の争乱(治承・寿永の乱)→ 鎌倉幕府へ
鎌倉 源頼朝みなもとのよりとも 武家政治 ⚔️征夷大将軍 ⚔️征夷大将軍として鎌倉幕府を開く。
ここから武家政治のはじまりとなり、武士が政治の中心になる。
鎌倉 源実朝みなもとのさねとも 将軍(鎌倉幕府) ⚔️征夷大将軍(源氏の血統) 源氏の将軍だが、政治の主導権は北条氏へ移る。
将軍はいるが、実権は別であることが分かる。
鎌倉 北条義時ほうじょうよしとき 執権政治 将軍補佐の地位 将軍を助ける立場の🛡️執権として政治を動かす。
このころから執権政治が本格化する。
鎌倉 北条泰時ほうじょうやすとき 執権政治(ルール整備) 🛡️執権の地位 御家人をまとめるため、御成敗式目ごせいばいしきもく(貞永式目)を定める。
武士のためのルールが整い、幕府のしくみが安定する。
北条政子ほうじょうまさこ(尼将軍) 御家人をまとめる政治 北条氏の影響力 尼将軍として御家人をまとめる。
幕府がゆらぐ場面で結束を強め、北条の政治を支える。
後鳥羽上皇ごとばじょうこう 朝廷の復権を狙う(承久の乱) 🌙上皇の権威 幕府を倒そうと挙兵するが敗北。
結果:六波羅探題ろくはらたんだいが設置され、朝廷への監視が強まる。
鎌倉 北条時宗ほうじょうときむね 執権政治(対外危機) 🛡️執権の地位 元寇への対応を指揮し、防衛体制を整える。
大きな戦いで幕府の負担が増え、のちの弱体化にもつながる。
フビライ・ハン(元) 対外侵攻(チャレンジャー) 元の皇帝 日本に服属を求め、断られると元寇で侵攻する。
北条時宗の時代の最大の対外チャレンジャーになる。
▶ 転換:鎌倉幕府の滅亡(内戦)
南北朝 後醍醐天皇ごだいごてんのう 建武の新政(天皇親政) 👑天皇の権威 幕府を倒し、天皇中心の政治を取り戻そうとして建武の新政を始める。
しかし武士の不満が強まり、政治はまとまりにくくなる。
ここから南北朝の動乱へつながっていく。
▶ 転換:武士の離反で室町幕府へ
室町 足利尊氏あしかがたかうじ 室町幕府(将軍) 武力+⚔️征夷大将軍 武士の支持を集め、朝廷から⚔️征夷大将軍に任命されて幕府を開く。
武家政治が再び中心となり、全国の政治が「武士の都合」で動く時代が始まる。
室町 足利義満あしかがよしみつ 将軍中心の政治(室町幕府の最盛期) ⚔️征夷大将軍+有力大名の統制 将軍の力を強め、守護大名をまとめて全国支配を進める。
南北朝の合一を進め、政治の形を安定へ寄せる。
室町 足利義政あしかがよしまさ 将軍政治(統制の弱体化) ⚔️征夷大将軍 将軍の統制が弱まり、守護大名どうしの対立が深くなる。
応仁の乱で京都が大きく乱れ、中央の力が落ちていく。
その後、地方が実力で動く流れが強まる。
▶ 転換:応仁の乱で将軍の権威が地に落ち、実力主義(下剋上)へ
室町後期 細川氏・山名氏 幕府内での主導権争い(応仁の乱) 守護大名の武力 幕府の主導権をめぐって争い、応仁の乱が起きる。
戦いが長引いて京都が荒れ、将軍の命令が全国に届きにくくなる。
地方で実力者が伸びる流れができる。
戦国 戦国大名 戦国大名の政治(分権) 武力・領国支配 中央の力が弱まる中で、各地の大名が領国を直接支配する。
税・法律・軍事を自分の土地で整え、「国ごとの政治」が進む。
朝廷は政治の中心ではないが、権威の象徴として残る。
▶ 転換:天下統一が進み、全国権力が再び生まれる
安土桃山 織田信長おだのぶなが 統一を進める政治(織田政権) 武力+朝廷の官位 強い軍事力で統一を進め、古い勢力を押しのけていく。
朝廷の官位も利用し、支配の形を全国へ広げる。
明智光秀あけちみつひで 下剋上(主君打倒) 武力(正当性は弱い) 本能寺の変で織田信長を討つ。
しかし支持が広がらず、山崎の戦いで豊臣秀吉に敗れる。
統一の主導権が信長から秀吉へ移る。
▶ 転換:本能寺の変で信長が倒れ、秀吉が統一の主導権を握る
安土桃山 豊臣秀吉とよとみひでよし 統一政権の政治(豊臣政権) 武力+朝廷の官位(🏛️太政大臣だじょうだいじん 全国統一を完成させ、全国支配の仕組みを動かす。
🏛️太政大臣だじょうだいじんの官位で正当性を補い、武力と制度で政権を固める。
▶ 転換:関ヶ原の戦いを経て、徳川の長期政権へ
江戸 徳川家康とくがわいえやす 武家政治(江戸幕府) ⚔️征夷大将軍+武力 幕府を開き、全国を統治する。
将軍の官職と武力で正当性を固める。
江戸 徳川秀忠とくがわひでただ 幕府体制の安定化(2代将軍) ⚔️征夷大将軍 幕府の統治機構を整え、家康の体制を「運用」して安定へ。
大名統制が進み、江戸幕府の骨格が固まる。
江戸 徳川家光とくがわいえみつ 幕府の力を強める政治 ⚔️征夷大将軍 大名をしばり、幕府の支配を強める。
キーワード:参勤交代さんきんこうたい鎖国さこく
江戸 徳川綱吉とくがわつなよし 幕府政治(文治・政策で統治) ⚔️征夷大将軍 法令で世の中を動かそうとした将軍。
キーワード:生類憐れみの令しょうるいあわれみのれい
江戸 徳川吉宗とくがわよしむね 幕府改革の政治(享保の改革) ⚔️征夷大将軍 財政や政治の立て直しを進め、幕府の体力を回復させようとする。
キーワード:享保の改革
田沼意次たぬまおきつぐ 老中政治(田沼時代) 👴老中(幕府中枢) 商業を重視し、政策で財政を立て直そうとする。
キーワード:株仲間
松平定信まつだいらさだのぶ 老中政治(寛政の改革 👴老中(幕府中枢) 幕府の財政と政治を立て直そうとし、生活や社会のルールを整える。
キーワード:寛政の改革
水野忠邦みずのただくに 老中政治(天保の改革 👴老中(幕府中枢) 世の中の立て直しを目指し、政治と社会のルールを整えようとする。
キーワード:天保の改革
江戸末期 徳川慶喜とくがわよしのぶ 幕府の終幕(大政奉還) ⚔️征夷大将軍 幕府体制を維持しつつ政治の主導権を残そうとする。
大政奉還で政治の形が大きく変わる。
▶ 転換:大政奉還(1867)で政権は朝廷へ → 新政府樹立へ
維新(直後) 岩倉具視いわくらともみ 朝廷側から新政府樹立を主導(調整・政治工作) 朝廷内の地位・政治力 王政復古の流れをまとめ、新政府側の中心人物となる。
のちの岩倉使節団にもつながる。
明治 明治天皇めいじてんのう 新政府の方針を「天皇の名」で示す 👑天皇の権威 王政復古以後、政治の正当性の源泉となる。
政治の実務は政府が担い、方針は天皇の名で公示される。
▶ 転換:戊辰戦争(1868-69)で旧幕府勢力を制圧 → 新政府の主導権が確定
明治(前) 大久保利通おおくぼとしみち(内務卿) 近代国家づくり(中央集権・改革)(有司専制・藩閥政治) 維新政府の中枢(薩長の実力) 太政官政府の中心として内政を主導する(事実上の政府リーダー)。
キーワード:廃藩置県
西郷隆盛さいごうたかもり 士族の反乱(西南戦争せいなんせんそう 士族の支持+武力 新政府に敗れ、武力反乱の時代が終わる転機になる。
以後は言論・議会へ(自由民権運動)につながる。
明治(中) 伊藤博文いとうひろぶみ 立憲政治の整備(憲法・議会・内閣) 🎖️内閣総理大臣(元勲) 近代国家の仕組みを整え、政治のルールをつくる。
キーワード:大日本帝国憲法帝国議会
明治(後) 山縣有朋やまがたありとも 軍・官僚を中心にする政治 🎖️内閣総理大臣(元勲) 軍事・官僚の仕組みを強め、国家運営を固める。
キーワード:徴兵令
▶ 転換:政府運営への反発が強まり、自由民権運動が広がる → 政党政治へ
明治 大隈重信おおくましげのぶ 政党政治・議会政治 🎖️内閣総理大臣(政党・世論) 議会政治の中心人物として、政党政治の流れを強める。
大正 原敬はらたかし 政党政治(政党内閣) 🎖️内閣総理大臣(政党の支持) 平民宰相として本格的な政党内閣を進める。
議会を基盤に政治が動く。
▶ 転換:政党政治が揺らぎ、軍部の影響が強まる
昭和(戦前) 犬養毅いぬかいつよし 政党政治(政党内閣) 🎖️内閣総理大臣(政党の支持) 五・一五事件で暗殺され、政党政治が大きく後退する。
海軍青年将校 クーデター未遂(五・一五事件 武力(正当性は弱い) 五・一五事件で政治を動かそうとするが、制度としては確立できない。
▶ 転換:二・二六事件で軍部の発言力が決定的に強まる
陸軍青年将校 クーデター未遂(二・二六事件 武力(正当性は弱い) 二・二六事件で政治を動かそうとするが失敗する。
ただし結果として軍の発言力が強まる流れへ。
昭和(戦前) 近衛文麿このえふみまろ 戦時体制の政治(大政翼賛会 🎖️内閣総理大臣(非常時体制) 戦時体制を強め、政治が戦争へ傾く流れを固める。
昭和(戦前) 東条英機とうじょうひでき 戦時内閣(軍部主導) 🎖️内閣総理大臣(軍部) 戦時の内閣を率い、戦争遂行の中心となる。
戦争の拡大と結びつく。
昭和(戦前) 鈴木貫太郎すずきかんたろう 終戦へ向かう政治 🎖️内閣総理大臣(戦時体制下) 戦争を終わらせる判断へ向かった内閣。
終戦の局面で政治の中心に立つ。
▶ 転換:敗戦により国家の仕組みが根本から変わる(占領期へ)
戦後(占領) マッカーサー(GHQ) 占領下の政治改革 占領権力 日本の政治改革を主導し、民主化が進む。
天皇の位置づけも変わる。
▶ 転換:主権が国民にある体制が確立し、戦後政治へ
戦後 吉田茂よしだしげる 議会中心の政治(戦後の出発) 🎖️内閣総理大臣(国会・選挙) 戦後日本の政治の出発期を担う。
議会と選挙を基盤に政治が動く。
戦後 鳩山一郎はとやまいちろう 戦後政治(保守の再編) 🎖️内閣総理大臣(国会・選挙) 保守勢力の再編を進め、戦後政治の体制づくりに関わる。
のちの政党再編(保守合同)の流れにつながる。
戦後 岸信介きしのぶすけ 戦後政治(保守政権) 🎖️内閣総理大臣(国会・選挙) 戦後の保守政権を率いる。
外交・安全保障をめぐる動きが大きくなる。
社会の意見が分かれ、政治が揺れる場面も生まれる。
戦後 池田勇人いけだはやと 戦後政治(高度経済成長) 🎖️内閣総理大臣(国会・選挙) 経済成長を重視する政治を進め、社会が大きく変化する。
戦後の安定と発展のイメージにつながる。
戦後 佐藤栄作さとうえいさく 戦後政治(長期政権) 🎖️内閣総理大臣(国会・選挙) 戦後の安定期を長く支えた首相。
キーワード:沖縄返還おきなわへんかん
戦後 田中角栄たなかかくえい 戦後政治(外交・開発) 🎖️内閣総理大臣(国会・選挙) 外交と経済を大きく動かした首相。
キーワード:日中国交正常化
戦後 福田赳夫ふくだたけお 戦後政治(外交) 🎖️内閣総理大臣(国会・選挙) アジアとの関係を重視する外交を進めた。
キーワード:日中平和友好条約